＜内容＞
【建物の敷地・駐車場】
複合ビルのため、表示が難しい面がありホテルの場所が分かりづらいとの意見を受け、現在検討、改善中とのことです。大通りに面したところには、駐車場案内のため常時係員がおり、誘導しています。また、インターネットに略図、わかりやすい地図を2種類載せるなどして、努力されているそうです。
バス通りに面した入口には、点字ブロックが中のガラス戸までだけでなく、ホテル内部まであります。ブロックが切れたところの壁面にインターフォンがあり、音声ガイダンスが流れる様になっていました。入口のガラス戸を入ってすぐのところですが、目の不自由な人だけでなく、色々な人に対応できるようです。
正面玄関側は、手前で点字ブロックが切れていますが、常にホテルマンが玄関前にいるのでそこから先はきちんとスタッフが対応しています。熊本の繁華街にあり、ホテル単独の建物でないので、複合ビルとしてのバランス、ホテルのしゃれたデザインなどを考えた上で最大限の努力をしてある感じがしました。スタッフ対応でそれぞれのお客様の不自由さをカバーしているのがよくわかりました。
【玄関・ロビー】
ロビーにしゃれたティーラウンジがあり、3段の階段があるが、車いすや階段が無理な人のためにスロープがきちんと付けてありました。
デザイナーの希望でサイン類は最小限にしてあるとのことですが、その分ロビーに常時4人のスタッフがいて対応。少し厚めの絨毯がロビーに敷かれていて、少々気になる段差だったので車いすや老人にはどうでしょうかと尋ねたら、気付かなかったので検討してみると、すぐに答えていただきました。広々としたロビーでも、常時スタッフがお客様への気配りをされています。自動販売機もUD仕様が設置されており、公衆電話も低位置の設置がありました。
トイレは多目的トイレが全館で五箇所あり、手かざしでドア開閉、おむつ交換台設置、手すりも十分ついていて広々としており、車いすも含め、不自由な方にはとても使いやすく作ってりました。
【廊下】
通路は全体的にゆっくりしていました。
エレベーターは客室用二基と、ホール等用二基の合計四基。それぞれ一基は障害者用として内側に各階ボタンが左右ドア側と低位置の左右、合計4箇所ついており、手すりもあり、とても使いやすいと感じました。また、外側は低い位置に押しボタンがあり車いすでも子どもでもしっかり押しやすい位置でした。点字表示も内側外側ともにありました。全体的に廊下部分は明るく広々としていて部屋番号も見やすくなっていました。
【客室】
カードキーは方向を示す部分がなく、高齢者や目の不自由な方のためにも工夫があるといいと思いました。UD仕様の部屋の浴室は広々していて手すりもしっかり設置され、トイレも広々していました。ドアが高級品ということもあり少々重たく感じました。ドアノブはUD使用の部屋と一般客室と同じ高さだったのが少し気になりました。UD仕様の部屋はシングルとツインがあり両方ともゆったりとした空間があり家具の出っ張りがないようにしてありました。
低い位置に電話が壁面設置されており、外の様子もモニターできるようになっていました。お風呂のドアは引き戸で軽くしてありました。トイレ内にはワンプッシュでオペレーターにつながる電話が設置されていました。高齢者や障害者用に介護用椅子や、洗面器など、連絡すればすぐに用意可能とのこと。難聴者には無料でFAX貸し出しをしているそうです。
色々なお客様に対応すべく、又ベストなサービスを行うために予約時によく聴き、説明するようにしているとのことです。
【その他】
UD対応のハートビルの認定を受けているということで、おしゃれな中にいかにUDを取り入れ使いやすく、すべてにやさしいという点を満たしていくかに最大限努力されているのを感じました。ハード面はデザイン重視という事で気になる個所はありましたが、その分はスタッフで対応していくというのがきちんと出来ているようでした。
UDをトータルで（ハード面・ソフト面）考えておられるとのことです。障害者の方に対しても予約時に施設説明をよくして、必要とされるサービスは提供するが、過剰なサービスはしないとのこと。とても大事なことだと思いました。
ホームページ： http://www.nikko-kumamoto.co.jp/
【施設概要】
ユニバーサルルーム（2室）、車いすの貸し出し（4台）、多目的トイレ・身障者対応トイレ（あり）、外国語対応（英）、特別食の対応（可能）、ご意見箱設置（あり）
（UDリポーター 永吉景子）
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点字ブロック終了地点に音声ガイダンスがある
自動販売機・公衆電話もUD仕様
客室の電話は低い位置に設定
バイキングでは必要があれば介助してくれる
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